最近、これは受けて良かったと思えるゴルフレッスンに巡り合いました。それも立て続けに2名のコーチに。ここでご紹介しようと思い、その記事を書いているうちに、ゴルフレッスンに対して最近思うようになったことの部分の分量が多くなってしまいまして、先んじて独立した記事にすることにしました。
私見ですがゴルフスイングって、
- 「道具(クラブ)がどうなっているべきか」という話
(バックスイングでクラブヘッドがインサイドに入っていない(「引いていない」ではなく)とか、ロフトが立った状態で当たる(「当てる」ではなく)とか) - 「本人がどういう姿勢でどこを意識してどんな順番とタイミングでどう力を入れるべきか」という話
(重心の意識をどこに置くとか、バックスイングの始動はどこの筋肉をどっちに動かすとか) - 「動きの中で身体のパーツがどの位置にどのような形になっているか」という話
(トップで掌屈になっているとか、フォロースルーで両肘が伸びているとか)
は、分けたほうが良いと考えています。
1はつまるところ物理現象に関することなので、道具と分析技術の発展により時代と共に変化するとしても、ある程度はその時代における共通の正解があると思います。
2はクラブがどうなっているべきかという正解に到達するための、身体の動かし方についてです。こちらは、万人に共通する絶対的な正解は存在せず、身体付きと感覚に合わせた、その人だけの正解がプレイヤーの数だけ存在すると思うのです。
3は2で身体を動かした結果として現れていることで、2と同様に、個性により異なる正解がたくさんあるでしょう。
そのような個性的な正解を、1から10まで他人が教えることができるでしょうか?
ところが、この全てがごっちゃになっていたり、切り分けられていたとしても2と3に人類共通の正解があるかのような説明をしたりするレッスン・解説書は少なくないように思います。
私自身はゴルフを始めて約10年、5人のコーチのレッスンを実際に受け、たくさんのレッスン本を読み、テレビ、DVD、YouTubeの動画もたくさん観てきました。なのに、いまだに100以上を叩くド下手です。(なのにこんなに語っていいものだろうか。。。汗)
もちろん私が曲がった解釈をしてしまった面も大いにあるでしょうが、残念ながら、全てをごっちゃにし、かつ、身体の動かし方に正解があると思わされていました。そして、そのことが、一向に上手くならない元凶なのではないかと、紆余曲折を経て今はそう考えています。
私は、レッスンコーチの役割は、物理的な正解とのズレがどうして起きているのかを見抜き、そのプレイヤーが理解して実行できるような表現で、どうすればそれが直るかという解決策を、手を替え品を替えて提示することだと思うようになりました。
個性が異なるので、ある人に有効だった解決策が、別の人にも効くとは限りません。また、解決策自体は正しかったとしても、その人が理解して実行できるような説明の仕方でなければ結果は出ないでしょう。解決策の選択にしろ、表現にしろ、ワンパターンではいけないと思うのです。
つまり、私にとって良いゴルフレッスンとは、
- 絶対的な道具の正解と個性的な動作の正解とが区別されている
- プレイヤー本人が意識して行うことである2と、結果として起きているだけの3が区別されている
- 身体付きと感覚に個人差があることを尊重していて、動作の正解を押し付けない
レッスンであり、悪いレッスンはその逆です。
最近受けた良いレッスンのことは、次回以降でご紹介していきます。